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【R8】新港の媽祖花!トルコギキョウ

  • 11 分前
  • 読了時間: 4分

#台湾 #新港郷 #台日友好 #新港の媽祖花 #新港農業紹介 #トルコギキョウ

朝の陽光が新港の田園に降り注ぎ、そよ風が色とりどりのトルコギキョウを優しく揺らしています。美しい花びらの裏側には、農家の方々が日々積み重ねてきたたゆまぬ努力と苦労があります。新港は豊かな農産物に恵まれているだけでなく、台湾最大のトルコギキョウの産地でもあります。栽培面積は台湾全体の約半分を占め、新港で育てられたトルコギキョウは台湾各地の花市場に出荷されているほか、日本にも輸出され、多くの消費者に親しまれています。

新港におけるトルコギキョウの栽培の歴史は、1970年代までさかのぼります。日本に本社を置く国際的に知られた種苗会社「サカタのタネ」は、幾度にもわたる現地調査を行った結果、新港郷溪北村の気候や土壌条件、そして地元農家の高い栽培技術と協力する力に着目し、現地に研究農場を設置しました。当初、栽培されていた主な作物は、カボチャとサルビアでした。カボチャは苗を育てるために利用され、カボチャの根にスイカの苗を接ぎ木することで、連作によるスイカの根の枯れを防ぐことを目的としていました。一方、サルビアは庭園や景観を彩るための植物として栽培されていました。こうした取り組みを通じて、地域の農業は徐々に発展し、さらにさまざまな花卉や農作物が導入されるようになりました。

新港のトルコギキョウ温室
新港のトルコギキョウ温室

研究農場の運営は1980年代まで続きましたが、その後、サカタのタネは日本への撤退を決定し、現地農家との契約栽培という形で協力を続けることになりました。しかし、地元の農家たちは決して希望を捨てませんでした。台湾経済が急速に発展する中、花卉市場の需要が徐々に高まることに期待を寄せるとともに、サカタのタネが開発したトルコギキョウが美しく、長く楽しめる花であり、優雅な花色も市場で大きな魅力になることに気づきました。

そこで、サカタのタネが撤退した後、農家たちが最初に契約栽培に取り組んだ作物がトルコギキョウでした。当時の台湾では、切り花の多くを海外から輸入しており、国内で栽培・販売されるトルコギキョウはほとんどありませんでした。そこで農家たちは、まずは試しに栽培してみることにしました。

すると、初めての栽培から大きな成功を収め、市場で大きな反響を呼びました。さらに、日本のサカタのタネ本社も、台湾で栽培されたトルコギキョウを日本へ輸出することを検討しました。しかし、当時の台湾では高い価格で取引されていたうえ、国内の需要に対して供給が追いつかないほどの人気だったため、日本への輸出計画はいったん見送られることになりました。その後、成功事例を見た農家たちが次々とトルコギキョウの栽培を始めました。栽培農家が増えるにつれて市場は徐々に飽和し、価格も次第に安定していきました。そこで、より高い収益を目指すため、農家たちは海外市場への進出を決意しました。

日本へ輸出するためには、日本の花卉市場が最も活発になる冬の時期、11月頃から翌年3月頃に合わせて花を咲かせる必要があります。そのためには、通常であればトルコギキョウが休眠する夏の時期から苗を育てなければなりません。トルコギキョウには特徴的な休眠機構があり、栽培時に適切な温度条件が整わないと、一時的に成長が止まり、翌年になって再び成長を始めます。この課題を克服するため、農家たちは多くの時間と費用、そして人手をかけて研究を重ねました。そして2003年、ついに休眠を打破する技術を開発し、台湾の気候に適したトルコギキョウの栽培に成功しました。

その結果、トルコギキョウを3月から4月にかけても開花させることが可能になりました。ちょうどこの時期は、台湾の媽祖の誕生日を祝う「媽祖聖誕」が旧暦3月に行われることから、トルコギキョウは「媽祖花(まそばな)」とも呼ばれるようになりました。こうして、高品質で安定した生産量を実現した新港のトルコギキョウは、日本の花卉市場が求める厳しい品質基準をクリアし、ついに日本への輸出を実現しました。

新港の媽祖花――トルコギキョウ
新港の媽祖花――トルコギキョウ

再び陽光が田園に降り注ぐと、今にも咲きそうなトルコギキョウのつぼみが姿を見せます。それは単に美しい花というだけではありません。夜明け前から夜遅くまで働く農家の方々の努力を象徴し、そして新港という土地に込められた希望をも表しています。新港から旅立つトルコギキョウは、単なる一輪の花ではありません。台湾と日本をつなぐ、一つの架け橋でもあります。一束一束の花、一つ一つの交流を通じて、新港の風土や人々の温かさ、そして農業にまつわる物語が日本へと届けられています。それによって、より多くの人々に、この土地が育んできた素晴らしい恵みを感じてもらうことができます。

これからも新港のトルコギキョウが美しく咲き続け、台湾と日本、そして新港と日本の人々との絆をさらに深める大切な象徴となることを願っています。

 
 
 

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